壁と天井どんな素材を選ぶ?-仕上げ材の特徴とおすすめの西洋しっくい-
「仕上げ材」と聞くと、あまりピンと来ない方も多いかもしれません。
クロスというほうが馴染みがあるんじゃないでしょうか?
実はお部屋の雰囲気や居心地を大きく左右する大切なポイントなんです。
見た目はもちろん、空気の質やお手入れのしやすさにも関わるからこそ、
素材選びにはちょっとこだわってみるのがおすすめです。

仕上げ材を選ぶときは、見た目だけでなく“性能・コスト・施工性”の3つをバランスよく考えることが大切です。たとえばビニルクロスは㎡あたり最も安価で施工も早い。
一方、無垢板やしっくいはちょっとお高めですが、調湿性や耐久性に優れていて空間の質を高めてくれる。素材の特性とライフスタイルに合わせた選定が肝ですね。

たとえば、しっくいや木の板張りって、“おしゃれさん”なだけじゃなくて、空気までやさしくなる感じがするの♡
ちゃんと選ぶと、お部屋が『ここにずっといたい…』って空気になるんです♪

あ、ビニルクロスも最近は侮れないんですよ。コスパ良し・種類多しで、選び方次第で“できる感”出せますから。
あと、エコカラットとかタイルとか、機能付きの素材もズルいくらい優秀ですよね…見た目もスペックも両取りって反則です!
仕上げ材の種類と特徴
ビニルクロス

ビニルクロスは、塩化ビニル樹脂を主原料とした
「壁紙(クロス)」で、量産性に優れた内装仕上げ材です。
メリット
- コストが安く、施工面積が広くても予算を抑えられる
- 施工が早く、工期短縮につながる
- デザインのバリエーションが非常に豊富(木目調・石目調・柄物など)
- 汚れが拭き取りやすく、お手入れが簡単
- 張り替えが比較的簡単で、部分補修にも対応しやすい
デメリット
- 自然素材と比べると質感に「人工的な印象」がある
- 調湿性や通気性がない(最近では調湿できるものもあり)
- 経年劣化によって、端がめくれたり黄ばみが出ることがある
木板張り

木板張りは、無垢材などの木材を壁や天井の仕上げ材として使用する方法です。
木特有のあたたかみや質感、
香りが魅力的な仕上げ材として従来の日本家屋で親しまれています。
全面に使うよりも、一部アクセントとしての活用が多く、
LDKの天井や玄関、寝室の壁などによく使われます
メリット
- 木のあたたかみがあり、空間がやわらかく落ち着いた印象になる
- 経年変化による色味の変化を楽しめる
- 木の香りによる癒し効果やリラックス効果が期待できる
- 調湿効果もあり
デメリット
- 他の仕上材と比べて材料費・施工費が高い傾向にある
- 湿度の影響で伸縮や反りが出ることがある(特に無垢材)
- 傷がつきやすい
しっくい(漆喰)左官仕上げ

しっくいは、石灰を主成分とした自然素材の塗り壁です。
調湿・抗菌・防火といった機能性の高さと、独特の風合いが魅力です。
コテと呼ばれる特徴的な道具を使用して塗る職人さんを左官(さかん)といい、
しっくいは左官仕上げのため、職人の手仕事ならではの美しさや、塗りムラも味として楽しめます。
エムプラスではいつも素晴らしい左官さんにお願いして大満足の仕上げりとなっております
メリット
- 調湿性能があり、室内の湿気を自然にコントロールしてくれる
- 抗菌・防カビ・消臭効果がある
- 自然素材のため、化学物質過敏症の方やペットにも安心
- 塗り方によって表情が変わり、世界に一つの仕上がりになる
デメリット
- 職人の技術が必要で、施工費・工期がかかる
- 材料や塗り面積によって価格が高くなる場合がある
- 地震や乾燥によって、ひび割れが生じることがある
- 汚れがついたときに拭き取りが難しい場合がある
タイル

タイルは、土や石などの自然素材を焼き固めた仕上げ材で、
耐久性・デザイン性・耐水性に優れた素材です。
メリット
- 高級感・重厚感があり、デザインのアクセントとして映える
- 耐水性・耐久性が高く、キズや汚れに強い
- 壁一面などに使えば印象がガラッと変わる
デメリット
- 材料費・施工費ともに比較的高価
- 貼る範囲が広いと、空間全体が重く感じられることもある
- 目地の汚れやカビが気になることがあり、定期的なお手入れが必要
エコカラット®(LIXIL)
エコカラットは、LIXILが開発した調湿・脱臭・有害物質の吸着といった機能を持つ、
内装用の高機能タイルです。
デザイン性にかなり優れており、上質な質感と豊富なカラーバリエーションから選べるため、
機能性だけでなく見た目にもこだわりたい方にぴったりです。
とくに最近は、リビングのテレビ背面やアクセントウォールとして取り入れる方が非常に多く、
エムプラスでも大人気の仕上げ材となっています。
メリット
- 室内の湿気を吸放出し、結露やカビを抑えてくれる
- ペットや生活臭、トイレのニオイなどを軽減する高い脱臭効果
- ホルムアルデヒドなどの有害物質を吸着する機能もあり、安心
- デザインのバリエーションが豊富で、インテリアの主役にもなる
デメリット
- 材料費・施工費が高めで、広範囲に使うとコストがかかる
- 空間との相性を見ないと、デザインが浮いてしまうこともある
- 割れやすさがあるため、ぶつけたり重い物を掛けたりするのは注意が必要

仕上げ材は単なる“見た目”の話ではなく、快適性やコスト、施工スケジュールにまで関わる大切な要素です。
性能・価格・デザイン、そのバランスを冷静に見極めて、自分たちに最適な選択をしていきましょう。

とはいえ、選ぶときは“ときめきセンサー”も大事にしてほしいな〜♡ この壁、なんか好き…って思える素材って、毎日の気分まで上がっちゃうんです♪
あと、“しっくい萌え”って私だけじゃないはず!

きなこらしいね(笑)ぼくならシンプルで飽きのこない素材をおススメしますね。
【参考】6畳の部屋で概算で考えてみました
例えば、6畳(約10㎡の床面積)の部屋で壁と天井を施工すると、
壁+天井の面積はおよそ30㎡前後になります(壁4面+天井1面)(とりあえず窓は考えません)
ビニルクロス、板張り、しっくい、タイル、エコラット(LIXIL)で単価と概算費用を表にしてみました。
こちらはあくまでも参考価格になります。
材料 | 単価(/㎡) | 6畳部屋での概算費用(30㎡) |
ビニルクロス | 1,800円 | 約54,000円 |
板張り(木) | 15,000円 | 約450,000円 |
しっくい塗り | 8,000円 | 約240,000円 |
タイル | 15,000円 | 約450,000円 |
エコカラット | 15,000円 | 約450,000円(※一部施工を想定) |
エムプラスのおすすめ西洋しっくい『エスタコウォール』
ヨーロッパ生まれの塗り壁材『エスタコウォール』
日本の気候風土に適し、夏は涼しく冬は暖かいという特徴があります。
エスタコウォールは中世から続くヨーロッパ伝統の塗り壁材で、
良質な大理石(石灰石)が主原料の自然素材のため、
室内壁・外壁すべてに使用できるんです。
優れた調湿性能、放蓄熱性能、耐久性能、自浄作用は、
日本の一般的なしっくりや珪藻土と比べても体にもやさしい塗り壁材です。
そして、エスタコウォールはお財布にも優しいですよ。
まさにエムプラスがめざす『ちょうどいい家づくり』にぴったりです。
材料 | 単価(/㎡) | 6畳部屋での概算費用(30㎡) |
エスタコウォール | 約6,500円/㎡(税込) | 約195,000円(30㎡分) |
まとめ
仕上げ材は、お部屋の印象を決めるだけでなく、
空気環境や暮らしやすさにも深く関わる大切な要素です。
素材ごとの特徴や価格、メリット・デメリットを知ったうえで、
自分たちの暮らしにぴったり合う“お気に入り”を見つけてくださいね。

デザインに迷ったら、まずは“暮らしに必要な性能”から考えると、自ずと選ぶべき素材が見えてきます。

でもね、最後は“この空間、好き!”って感じるかどうかだと思うな〜♡ 感性にピンときたら、それがきっと正解です♪

機能とときめきの両立…それ、目指したいテーマですね。
仕上げ材選びに正解はありません。エムプラス建築工房では、
あなたやご家族にとって心地よいことだと考えています。
「迷うなあ…」というときは、ぜひご相談ください。

わたしたちが大切にしているのは、
“ちょうどよい暮らし”を一緒に見つけていくこと。
一緒に考えてよりよい家づくりをしていきましょう!